1.吹雪舞うニューアーク空港にて
それは激しい雪だった。1988年、1月5日。それまで、とある電気メーカーの海外部門で働いていた私は、憧れの国、アメリカのニューワーク(Newark)空港に立っていた。ニューワークと言うのは、ニューヨークとは関係ないとは言えないが、ニューヨーク州のお隣りの州、ニュージャージー(New
Jersey)州の大きな街で、日本の皆さんにも馴染みの深い、JFKこと、ジョンF.ケネディ空港以上に、ニューヨークシティに行くには便利な空港である。
五年の任期で着任した私を迎えてくれたのは、今でも兄貴と呼ばせてもらっている、山下満重(やましたみつしげ)先輩である。
「君のような若い元気な奴が来てくれてホンマに
嬉しいよ。しっかし、えっらい吹雪やなぁ〜。」
ってな具合で、ざっくばらんなおもろい兄ちゃんである。これから五年間の任期の行く末を暗示するかのような、大阪で言う、えげつない暴風と大雪に見舞われて、私のアメリカ第一日目はスタートを切った。