5.アメリカ中をドサ回り : シカゴ編 < その 1. >
アメリカの会社にやってきて、最初に本社のニューヨーク事務所を訪問して、まぁ月並みの赴任者の心得とか、違う文化の国で生活して行く上での注意事項とか、そういう話を人事部の人や先輩方から聞いて、且つまたさっきの話の様に現地人の幹部からありがたいアドバイスなんかを受けて、1週間か10日ほど過ぎた頃、全米各地に持つ拠点、言ってみれば支店事務所にオリエンテーションという事で、2-3週間をかけて周ることになった。要は、“仕事は現場にあり”、を赴任直後の段階で体験すると言う、この上ないありがたい配慮の研修期間であった。
支店は4ヶ所あり、シカゴ、LA、アトランタ、フィラデルフィアっちゅう訳で、先ず手始めは、シカゴである。シカゴブルースを愛する私にとってはウヒウヒもので、各支店2-3日の予定のところ、“一番大切且つ色んなオペレーションをやっている”という理由で、シカゴには、5日間、居させてもらった。
早速、Bob Wheelerさんが言っていた通り、いきなり初対面で超親切なアメリカ人に出会う。そこの市場サービス担当をしていた、Donald Szczepaniak君だ。このLast Nameが読める人は大したもんだ。私も100%スペルが正しいかは自信がないが、ポーランド人はほとんどこういう訳の分らんスペルの名前が多い。言うても、他に知っているのはMoszkiewiczくらいやけど、2人とも背も鼻も高くて、メッチャ色男、はっきり言って羨ましいほどの男前である。ポーランド人は、どうもヤサ男風、男前が多いようだが、アメリカではPolish Jokeと言うのが流行る程、アホな白人と言うレッテルを貼られている。別に深刻な人種差別ではないが、ポーランド人自ら、Polish Jokeの数々を教えてくれ、一緒に笑うようなもんだ。例えば、“ポーランドの国鳥は何か知ってるか? それはハエや”、とか、“ポーランド人が椅子に乗って天井からぶら下がってる電球を交換する時、2人居ないと、できないんよ。何故かと言うたら、1人が電球握って、下の1人が椅子を回すんよ”、ってな具合である。
話が変な方向に行きましたが、元に戻します。Szczepaniakは、無理やりカタカナで書くとしたら、スヶパァニアックとでも書くべきでしょう。強烈なアクセントは「パ」にかかります。彼は、全く初対面のアメリカ人としては、このアメリカの地で最初に、私へのオリエンテーションを担当してくれた男であり、私が緊張しない様に(正直、私の方がリラックスしていたが)、ムチャクチャ気を遣ってくれた。優しさの固まりだった。いきなりNHL、アイスホッケーの試合に誘ってくれた。大リーグの野球や、NFLのアメフト、マイケル・ジョーダンのNBAなんかは有名だったが、NHL、即ちアイスホッケーのことなんか興味無かったが、ハッキリ言って初めてアメリカのプロスポーツをナマで見れる事に少なからず興奮した。圧倒的な大歓声に包まれるアリーナ、日本のプロ野球やJリーグのサッカーではあり得ない異様な観客席の興奮だ。野次も下品で大声で凄まじい(この下品でえげつない点は、甲子園球場っちゅうか阪神タイガースのファン<<...おいらも、そうでおま...>>にも当てはまるが)。